中之島を西へ

西
越中橋という小さな橋から東を見た風景。
今日は中之島を西へ歩いてみました。
通勤ルートのせいもあって東側には何となくなじみがあるのですが西側に足を運ぶのは今回が初めて。中之島の西の端には何が見えるのかと思いつつ、デジカメを片手に出発です。
晴天の下、なにわ筋から街路樹の緑が美しい土佐堀通りを西へ向かい、路地を少し入ったところに歩道橋のような小さな橋を見つけました。
この橋の上から東を望むと、中之島に位置するビル郡を望むことができ、なかなかの迫力です。
その橋を渡りきり、そしてまた西へ歩くと味の素グループ大阪ビルが見えます。
建物自体まだ新しいといった印象で、1階に広くとられたスペース、そこにきれいにディスプレイされた商品がビルの外からも眺められます。
以前ネットで検索していたときに、このビルの中に食べ物の書籍を扱った施設がある、との記事を思い出し入ってみることにしました。
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各国のレシピやハーブなど食材そのものを取り上げたものも。様々なジャンルの本が並んでいました。frn2
昔はこんなパッケージに入ってお店に並んでいたんですねー。
1階で受け付けてもらって2階の入り口を入ると、左手には食べ物関係の雑誌やレシピなど、気軽に読める本が並べられています。その奥にはDVDなども視聴できる閲覧ブースがあります。どんな本があるのか流し見ながら本棚の奥へ入っていくと、本の合間に大正時代の新聞広告や昭和20年代に使われていたレトロなパッケージの復刻版などを見つけました。
アメリカ向けに作られたポスターの、日本美女やレトロなデザインに目を奪われます。棚には世界のあらゆるオリーブオイルを紹介する本やお茶菓子だけを特集した本、クレープや今川焼などの庶民派スイーツだけを特集した本など、見ているだけで楽しめる本がたくさん並べられていました。片や砂糖の歴史的な背景を取り上げた本や、カフェを通して大正・昭和の風俗を描写した本、専門的学術的な本まで、さまざまなジャンルがそろっていました。

気になったのは、スパイスと健康について書かれた本。美肌にはこのスパイス、といったように様々なスパイスの特徴と、それを使ったレシピなどが紹介されていました。

司書の方のお話しによると、学生さんは研究の資料集めに、主婦の方は料理本を、その他食品業界の方なども様々な調べものにこのライブラリーを利用されているとのことでした。

また、ネットで蔵書の検索もできるので、目当ての本があるかを調べてから足を運ぶといった利用の仕方もできます。

普通の図書館のように貸し出しもしているので、食べ物について気になることがあればぜひ。

「味の素 食のライブラリー」は、味の素株式会社が主として西日本在住の一般の方々に向けた食に関する情報発信機能の基幹施設として、味の素(株)グループ大阪ビルの2階に2003年12月に開館しました。

「味の素 食のライブラリー」は、食に関する図書、雑誌、映像資料を一般の方々に提供する図書館で、「食」について関心のある方々への資料・情報を入手するのをサポートする施設です。 食文化・食材、食品・料理・食生活・栄養・食経済に関する図書を多数蔵書しており、現在もさらに充実すべく鋭意収集中です。 とくに、大阪”なにわの食文化”に関する資料の充実をめざしています。 ・・・図書、古書、引き札、雑誌等一般公開しており、利用は時間内であればどなたでもご利用いただけます。(貸出しもしています) (平日 10時-17時、但し、臨時休館日あり)
今後は、利用者の「食」に関する知的好奇心が、ライブラリーの所蔵資料に触れることによって、ますます活発になり、新しい考えが生まれるきっかけとなるような図書館にしたいと思っております。
堂島川と土佐堀川が流れる中之島という、ゆったりとした環境にあります。 それだけに、静かに図書・資料をご覧いただけると思います。

是非一度ご来館下さい!

西
昭和橋を渡った辺り。船がたくさん横付けされていました。

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マンゴージュースのお店。お酒が並んでいるところを見ると、夜はバーなんでしょうか?
ビルの外へ出て、土佐堀川沿いをさらに西へ向かいます。
中之島の西の端。ここはいくつもの川が入り組んでいるおかげで橋が多い!堂島川をまたぐ上船津橋、土佐堀川には湊橋、安治川が分岐するあたりには船津橋と端建蔵橋、 さらに下方から木津川が合流するあたりには昭和橋があり、今どの橋の上にいるのか混乱します。湊橋の上から東を向くと、勢揃いした中之島のビル郡に圧倒されます。中之島を一望するにはある意味いちばん適した場所かもしれません。 いつもの私もあのビルの狭間に紛れて働いているのだなぁと思いました。端建蔵橋から西を向くと、大きな安治川がずーっと続いていくのが見えます。 大阪湾へ流れ出るにはまだまだ遠いのですが、なぜか港町にいるような気持ちになります。大きな倉庫や川岸に並んだ船のせいでしょうか。川の向こうには中央市場が見えます。中央市場には市場体験ツアーというものもあるらしい。いつかチャンスがあれば行ってみようとおもいます。

中之島を西へ歩いて思ったことは、普段知っている中之島とは全然印象の違う場所だということ。 日常の忙しさを忘れるような静かな気持ちになります。 東西に長い地形を考えると、これくらい違いがあっても不思議ではないとも思いました。

そんな中之島の最西端を見て満足し、東へ折り返します。
今度は堂島川沿いを歩いて各国の人々が集うグランキューブ(大阪国際会議場)や、中之島新線の終着駅となる玉江橋駅の工事風景などを見ながら、やっと出発地点なにわ筋のあたりまで帰ってきました。
往復4時間ほどの道のりだったでしょうか。足が辛い。

そこに出現した黒い建物。ジューススタンドのようなカフェのような(ヴィスガーデン土佐堀店というお店だと後に判明)。メニューにはとにかくジュースが100円で飲める!といった旨のことが書かれていたので、 とりあえずマンゴージュースのミルク割りを。
濃くて美味しいその味に癒され、安治川の穏やかな流れを思い起こしつつ、今回の長い散策は終了したのでした。
※2005年9月の取材記事です。

橋の名前は順に・・・
1昭和橋、2端建蔵橋、3船津橋、4湊橋、5上船津橋、6越中橋
味の素 食のライブラリー
住所
〒530-0005 大阪市北区中之島6丁目2番57号
TEL
06-6147-5267