気になるお店
アートやライブに触れ合えるカフェ
「Art Beat Cafe NAKANOSHIMA」
カフェ
2025.07.28 Mon

美術館や科学館、放送局やホールなど、大阪の文化施設が集まる中之島西部。ABC朝日放送前の堂島川をのぞむ場所に誕生したArt Beat Cafe NAKANOSHIMA(以下、アートビートカフェ)が、アート、音楽、ライブパフォーマンスなどを楽しめるカフェとして存在感を増しています。さまざまな年代のお客様が気軽に集えるお店を目指すアートビートカフェの武貞恭介店長に、お店のコンセプトや出店の経緯、近隣施設とのコラボなどについて伺いました。

芸術と食の融合からまちづくりに貢献する、アートビートカフェの武貞恭介店長。
■美術と音楽が併合したカフェをコンセプトに、ライブ演奏も
-アートビートカフェさまのコンセプトをお聞かせください。
「店名の『アートビートカフェ』に示されている通り、「アート」は絵画等の芸術作品の展示、「ビート」はお店の中にあるステージで行うアーティストのライブ演奏のことで、美術と音楽が併合したカフェをコンセプトにしています。
普段は近隣の会社の方にご利用いただいていますが、お店の両隣がイベントホールですので、特に週末はイベント関係のお客様が増えます。お店は19時までなのでディナーは提供していないのですが、ご予約があれば貸し切りや宴会対応も行っています」
-最近はどんなライブイベントを開催されましたか?
「『Tsuna Ga Night』という5日間のライブイベントを開催しました。通常営業を夕方まで行って、お店を閉めてから歌手や演奏者が日替わりでコラボレーションするライブです。当店は40~50名くらい入るのですが、連日満席でした。出演者には著名なバイオリニストもいらっしゃいましたよ。
通常は2~3週間に1回、土日にライブをしています。出演された方には壁にサインをしていただき、今後のご活躍を応援しています」

壁一面に広がるアーティストのサイン。これまでのライブの賑わいを感じさせる。

アート展示は毎月テーマを設定しテーマに沿った作品が並ぶ。
子どもたちの作品を展示することも。
■川でつながる大阪の水辺空間を盛り上げていくための拠点に
-アートビートカフェさまの出店のきっかけや経緯をお教えください。
「お店の運営母体はRETOWNという会社です。RETOWNは文字通りTOWN(まち)をRE(再生)するという意味です。RETOWNはまちづくりをコンセプトにした事業を手がけており、地域で使われていない場所や飲食店などを盛り上げていこうという主旨で運営しています。この場所は朝日放送さまの土地で、ここを拠点に地域を盛り上げていってほしいという依頼があったことが出店のきっかけでした」
-出店はまちづくりの一環なのですね。
「アートビートカフェの前に堂島川が流れていますが、川でつながっている大正区に『タグボート大正』という、ライブやアートイベントを行う水上レストランがあり、そこもRETOWNが運営しています。そちらにもステージがあり、大正区と中之島の双方で演奏をしていただきたいという思いもあって、アートビートカフェができました。
中之島地域での取り組みでは、新しくできた医療拠点・中之島クロスにもご協力を頂き、実店舗以外での新しい事業にも挑戦しています。中之島クロスにいらっしゃる、心筋シートで有名な澤芳樹先生にカフェで講演いただいたこともあります」

澤芳樹先生のサイン。心臓のイラストが印象的。
-ここは朝日放送さまの敷地内とお聞きしましたが、番組とのコラボなどもあるのでしょうか。
「番組とのタイアップは今のところはないのですが、『おはよう朝日です』のエレクトーンのお姉さん、なっちゃん(赤﨑夏実さん)が昨年末に番組を卒業されたときにここで送別会をされました。朝の放送が終わったあと来店され、とても盛り上がっていましたよ。
また、ABCラジオのパーソナリティをされている三代澤康司さんとコラボしたカレーを6月末まで販売していました。三代澤さんはファンの方も多く、九州や四国からも足を運んでいただき、コラボカレーは大変好評でした。三代澤さんも何度か来店し、ファンの方と軽い交流イベントみたいな雰囲気になることも。やって良かったなと思っています。コラボは今後もやっていきたいですね」
-武貞店長は中之島と以前から関わりがあるのですか?
「実はあまり中之島とは縁がなかったのですよ。私、飲食関係の仕事が長くて、梅田のファミリー層やいろいろな人達が集まる所でずっと仕事をしていたので、こういうビジネス街、景観のいい所で働くのが初めてなのです。最初はどういった客層なのか、どういったものが受けるのか、ずっと手探りでやっておりました」
■芸術や音楽などのカルチャーが集まる中之島とお店のコンセプトがぴったり
-武貞店長にとって、中之島の魅力は何だと思いますか?
「オープンして約2年になるのですが、美術館があったり、イベント会場があったり、あとはライブ会場も多く結構著名な方が来られていたり。そういう芸術や音楽などのカルチャーがグッと集まったような地域だなという印象があり、まさにこのお店のコンセプトと合っている。その辺りが中之島の魅力ですね。景観も本当に綺麗なので、昼と夜で違った雰囲気を感じられる点も魅力です」
-お店のいち押しメニューは何ですか?
「ランチメニューです。満足感のあるボリューミーなランチで、この辺りのビジネスパーソンに喜んでいただける内容になっているんじゃないかと思っています。お客様の人気もお店のおすすめもチキン南蛮プレートです。チキン南蛮に使う鶏肉は専門店から仕入れており、柔らかく味もよい。スープ・サラダが付き、ドリンクは250円引きで付けられます。ドリンクを付けても1500円を超えないよう価格も頑張っています。中之島でのランチにぜひ活用してほしいです」

ランチメニュー。ボリューム感のあるラインナップが食欲をそそる。

武貞店長いち押しのチキン南蛮は、お客様からも人気ナンバーワン。

スィーツの一番人気はパフェ。8月は華やかな抹茶のパフェ。
見ているだけで暑さを忘れそう。
※パフェの内容はその日の状況に応じて変更になる場合がございます。
■「アートとビートのカフェ」を拠点にカルチャーや医療に貢献
-今後の展望やお客様へのメッセージをお聞かせください。
「最初にお話ししたアートとビートのカフェとしての認知が徐々に広がってきて、ライブをさせてほしいっていう人もいますし、一般のお客様で来られてそのまま予約してライブをする人もいます。そうしたライブでまたお客様を呼んでいただくというように、演者の方も運営元の我々もwin-winの関係ができてきて、良い循環が生まれています。
中之島クロスさんのような国際医療機関とのつながりが生まれたのは、社会的な意義という意味でも非常に大きいことだと思います。医療機関の方々に「食」のサービスを提供することで未来の医療に少しでも貢献できていると考えたらわくわくしてきます。こうしたつながりを、もっと広げていきたいですね」

アートとビート、そして食の力で、武貞店長はこれからも中之島を盛り上げていく。
<取材レポート>
アートとライブそして中之島の景観が混ざり合う空間で楽しむランチはボリューム満点。おなかも心も満たされる、ゆったりとした空間で食事を楽しんでほしい。
周辺施設を巻き込んだ活動には、まちづくりにかける武貞店長の情熱を感じ、今後も目が離せません。
Art Beat Cafe NAKANOSHIMA
住所 | 〒553-0003 大阪市福島区福島1-1-20 |
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TEL | 06-6110-5522 |
営業時間 | 11:00~19:00 |
定休日 | 火曜日 |
アクセス | 京阪中之島線 中之島駅下車 徒歩約5分 |