“めっちゃ楽しくて、面白くて、美味しいビール”が飲める店
「BAK BREWERY 北浜」

「伝統や主流なんか気にしない。ひたむきに、おもしろいビールをつくる。それでいて、おいしくて、はちゃめちゃに楽しいビールをつくる」(同店サイトより)。そんなコンセプトを掲げ、大阪市内で4店舗を展開する「BAK」。
ビールの常識を破る「はちゃめちゃに楽しくておいしいビール」とは、いったいどんなビールなのか。それを確かめるべく、中之島からすぐ近く、北浜の一角にある「BAK BREWERY 北浜」にお伺いし、お話を聞いてきました。

(写真★は、「BAK BREWERY 北浜」さまご提供)

めっちゃ楽しくて、面白くて、美味しいビール”が飲める店「BAK BREWERY 北浜」

      

今回、お話しを聞かせてくださった、店長で「ブルワリー案内人」の橋本綾さん(左)、「衣・食・酒」をモットー(?)とされる城戸ドンキーさん(中)、「ビール女子」の岡田夏凛さん。

今回お話しを聞かせてくださった、店長で「ブルワリー案内人」の橋本綾さん(左)、「衣・食・酒」をモットー(?)とされる城戸ドンキーさん(中)、「ビール女子」の岡田夏凛さん。
チームワークも抜群!

■誰も作ったことがないようなビールを、大阪市内で作る​

      -まず店名からお教えください。「BAK」とは、あの夢を食べる動物のことでしょうか?

「『ケモノヘン』に『麦』とかいて『バク』と読ませます。まったくの造語で、オーナーが考えたものです」

      -なるほど、「今までにないもの」という想いが、店名にも込められているのですね。

「いろんな意味があって、中国の空想上の生き物で『悪夢を食べる』ということで、『悪いことは忘れて、楽しくいこうや』という意味も持たせています。『麦』という漢字を使っているのは、ビールを象徴させたものです」

「BAK」の漢字のロゴマーク。

「BAK」の漢字のロゴマーク。「ケモノヘン」と「麦」を合成したもの。
そこにさまざま意味が込められている。★

      -当初から、唯一無二のビールを目指していたのでしょうか?

「1号店は堂島のお店で、最初はソーセージとギネスのお店でした。やっていくうちに、オーナーが『自分でビールを作ったら面白いかも』と思い、ここで作り始めました。
この場所を選んだのは『まさか、こんな所でビールを作っているなんて』という、意外な場所でやりたくて、探しているうちにここにたどり着いたと聞いています」

北浜店に残るビール醸造設備。店内から見ることができる。

北浜店に残るビール醸造設備。店内から見ることができる。
現在、ビールの醸造は、こちらより3倍ほど広いという北堀江の店舗で行っている。

誰もがフラリと来店でき、隣の人とも気軽に会話できる雰囲気。

誰もがフラリと来店でき、隣の人とも気軽に会話できる雰囲気。
カウンターは立ち飲みスタイルにしている。★

テーブルに置かれたメニュー。ユニークなビールと、心をそそられるフードが並ぶ。

テーブルに置かれたメニュー。ユニークなビールと、心をそそられるフードが並ぶ。

      -最初は、違う店名で営業されていたとお聞きしましたが。

「ここは5年前にオープンしました。2021年9月にグランフロントに新店を出したのに合わせ、『BAK BREWERY 北浜』に改名しました。
その後、コロナ禍による休業から昨年(2022年)の1月に再開し、その際、少し南米寄りの料理をメインにしたお店にリニューアルしました」

■来るたびに、違うビールと出会える、その一期一会を楽しむ​

      -それにしても、まずビールが非常にユニークですね、他にない!

「すべてオーナーがレシピとネーミングを考えています。『苦渋』は当店の定番で一番人気です」

      -『苦渋』・・・生まれて初めてビールを飲んだ時を思い出しました。いろんな意味で、いい名前ですね。

「『苦渋』は定番ですので、いつでも飲んでいただけます。それ以外は、なくなり次第終了となります。1回仕込んで完売したら、それで終わりです。次の新しいビールを楽しんでいただくことになります」

カウンターの上の黒板には、今飲めるビールが楽しい文字で書かれている。

カウンターの上の黒板には、今飲めるビールが楽しい文字で書かれている。一度聞いたら忘れられないようなユニークなネーミングで、どれも飲んでみたい!

※ビールは、時期により異なります。

「BAK BREWERY 北浜」の定番商品であり一番人気の「苦渋」。

「BAK BREWERY 北浜」の定番商品であり一番人気の「苦渋」。
華やかなホップの香りと、強烈な苦みがクセになる。★

      -ビールって、どれぐらいの期間で作れるものなのでしょうか?

「だいたい1ヶ月ぐらいです。一度醸造すると4つの店で分けてお出しするので、4店舗同時に人気が出たら1ヶ月ほどで完売するものもあります。完売したら、もう飲めません」

      -もう二度と飲めないビールということですか!?

「一期一会のビールです。その時その時に、ご自分のお気に入りを見つけていただけたらと思っています」

      -まさに「一期一会」ですね。今(2023年8月の取材時)出ているもので、みなさんそれぞれのおススメを教えてください。

「私のおすすめは『メルティチッス』ですね。濃厚なチョコレートのように口の中でとろけるスタウトです。でも度数が9.5%なので、まあまあ強いですが」(橋本さん)

「私は『ゴリゴリモザイク』かな。Mosaicというトロピカル感が強いアメリカンホップを使っています。でもジューシーで苦くないですよ。あとはキュウリを使った『KAPPA CAMP』も好きですね」(城戸さん)

キュウリの香りが匂いたつ『KAPPA CAMP』。

キュウリの香りが匂いたつ『KAPPA CAMP』。
その発想の自由さとユニークさに驚く。★

「私は『Summer Ox Day23』です。『Summer』は夏、『Ox』は牛で、土用の丑の日に引っ掛けたものです。鰻の蒲焼です。といっても鰻は入っていなくて、蒲焼のタレの風味と山椒の香りが効いた、甘辛くちょっとピリッとした味です」(岡田さん)

「苦渋」をサーブ中の城戸さん。

「苦渋」をサーブ中の城戸さん。
どんなビールでも木戸さんが注げば、さらに絶品の味わいに。

      -クラフトビールといえば、どちらかといえばフルーティーなイメージでしたが、ここはどのビールも個性的で面白いですね。飲み物以外にフードなどはいかがでしょうか。

「タコスは3種類ありますが、定番は『カルニタス』という豚のタコスです。それ以外で人気が高いのは『フィッシュ&チップス』ですね。揚げる時、衣にここのビールをちょっと入れて、サクサクッとした食感がお楽しみいただけます。メキシカン焼売も人気です」

      -BAKさんは大阪市内に4店舗ありますが、どの店でも食べられるのでしょうか?

「同じメニューもありますが、店によってコンセプトやお料理が少しずつ違います。この『北浜』は先にもご紹介しましたが南米寄りで、スパイスをよく効かせたお料理がメイン。お酒ではテキーラなども置いています。『北堀江』はビールを醸造する拠点で、ゆっくりとくつろいでいただけるお店です。『グランフロント』はフードコートっぽい感じで、仕事帰りなどにフラッと立ち寄っていただけます。『堂島』は和洋中さまざまなお料理がある居酒屋。ルーフテラスではBBQもできます。それぞれで使い分けていただけたら」

カルニタスのタコス。

カルニタスのタコス。柔らかめの生地にしっかりと味付けされた豚肉が旨い!

フード作りを担当する岡田さん。

フード作りを担当する岡田さん。厨房内をテキパキと動き回る姿が、小気味よい。

■勇気を出して来て欲しい。絶対、新しい「好き」が見つかります!​

      -ここ北浜や中之島の印象は、いかがでしょうか。

「この辺りは、以前この『中之島スタイル』でも紹介されていた『スペクタークル北浜』さん※をはじめ、今、とても意欲的で個性的なお店ができています。そんな中で、私たちもその一員になって、この地域を盛り上げていけたらと思います」

      -北浜から東横堀は、本当に注目のお店が多いですね。その中でも「BAK」さんは、群を抜いてユニークな存在かも!

「ビールの概念が変わる店だと思います。そしてビールだけでなく、人と人、人とお酒という何か新しい『好き』と出会える場所だと思っていますよ!」

 お店の外観。

お店の外観。合成漢字の「バク」の電飾のところが入口となる。★

入口からすぐに地下への階段が。

入口からすぐに地下への階段が。
一気に降りれば、旨いビールが待っている!★

      -階段を降りて入る時、ドキドキとワクワクが交差した感じでした。

「少し入りづらいかもしれませんが、勇気を振り絞って入ってきていただければと思います(笑)。怖くないよ、勇気を出して一歩踏み出して階段を降りてきてください、待っています!」

      -大阪市内でもビールを醸造しているお店が増えましたが、そういったところと組んでイベントなどもやったりするのでしょうか?

「やっていますよ!この前は南港でクラフトビールのイベントを行いました。みんなで大阪の『地ビール』を盛り上げたいと思います。どうか期待していてください!」

「絶対、満足して帰っていただきます!」と意気軒高な、橋本さん(右)、城戸さん(中)、岡田さん(左)。

「絶対、満足して帰っていただきます!」と意気軒高な、橋本さん(右)、城戸さん(中)、岡田さん(左)。

<取材レポート>

大阪市内でクラフトビールを出す店は数多いですが、「BAK BREWERY 北浜」は、もっとも個性的なお店のひとつといえるかも。旬の食材を活かして丁寧に作られたビールは、その季節、その時だけしか味わえない貴重なもの。
そんな一期一会を求め、これからも通いたくなるお店です。あなたも勇気を出して、あの階段を降りて行ってみませんか?

BAK BREWERY 北浜
住所 〒541-0043 大阪市中央区高麗橋1-1-3 桝千ビルB1
TEL 06-4256-2955
営業時間 火~土18:00~25:00 / 祝15:00~22:00
定休日 日曜日、月曜⽇
アクセス ○京阪本線 地下鉄堺筋線 北浜駅下車 徒歩5分
○京阪本線 地下鉄谷町線 天満橋駅下車 徒歩10分
URL https://b-a-k.jp/
Instagram https://www.instagram.com/bakbrewery_kitahama/